戦時下ほど自殺率や犯罪率は激減している
人間とは不思議なものである。何故、そんな事を言うかと言うと、戦時中の自殺や犯罪の統計を調べたからである。
昭和20年西暦1945年は言うまでもなく、我が国が悲劇の大東亜戦争に敗れ、ポツダム宣言を受け入れた年である。
自殺の統計
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2774.html
犯罪の統計
http://ja.wikipedia.org/wiki/日本の犯罪と治安
その昭和20年の前後の犯罪率や自殺率は極端に低いのである。戦時下のクライマックスであり当然生活は現在よりはるかに苦しかったであろう。その時代の自殺率や犯罪率が低いのは何故だろうか。
これには統計の正確性を疑う学者もいる。しかし、その前後の年も同じ様な傾向を示している事から、かなり傾向としての正確性は高いものと考える。
デュルケームはアノミー論の中で、人間関係の強い集団ほど自殺率や犯罪率が低くなると分析している。戦争中になると確かに同じ目的意識を持つ事によって人間同士の繋がりが強く意識されると思われる。
こう考えると人間の幸福とは何なのかと思ってしまう。言い尽くされた言葉ではあるが、豊かさが必ずしも幸せにするものではない。別に豊かさを否定するものでもないが。
こうして愛国心を強く感じている人間はけっこう幸福なのかもしれない。