愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

財政再建教というカルト宗教に洗脳された馬鹿げた状況

2ちゃんねるなどのネットの掲示板の国民医療費や年金の議論を見ていて暗澹たる思いがしてくる。

老人が長生きするから現役世代の負担が増えるんだと、さっさと老人は死んじまえという書き込みを多く目にする。

こういった発想になってしまうのも財源が無いと思い込んでいるからだ。高齢者の給付を増やすためには現役世代の負担を増やさなければならないという硬直的な発想でいるからだ。

日銀の資金循環統計によれば2016年6月末の時点で、日本の国債等の残高は1105兆円だか、そのうち日銀は既に398兆円(36%)を保有している。ここまで日銀が国債の保有高を増やしたにも関わらず、インフレが起こるどころかまたデフレに逆戻りしているような状況である。

もはや長期金利はマイナスになっている。政府が借金すれば借入額より返済額の方が少なくて済むという状況になっている。さらに債権市場は日銀が国債の保有高を増やしたために国債不足に陥っているという。もはや債権市場が日本政府に国債の発行高を増やしてくれと催促している状況である。

この状況にも関わらず、政治家達の多くは財政再建教というカルト宗教に洗脳されていて、政府が財政支出を増やすという事が出来ないのである。まさに此の期に及んで、まだ財政再建教というカルト宗教の洗脳が解けないのである。

財政支出を増やせれば、財源不足という事で解決がつかなかったあらゆる問題が解決するのである。例えば、上記で述べた国民医療費の問題で言えば、保険料を引き下げると同時に、医療の給付額を増やす事が出来るのである。公的年金についても、同様に保険料を引き下げると同時に給付額を増やす事が出来るのである。その財源は国債を発行すればいいし、国債金利が上がりそうになったらいくらでも日銀が買い取ってくれる政策目標(日銀は国債金利の0%にすると言っている)であるし、インフレになるどころかまたデフレに逆戻りの状況である。

それにもかかわらず、大規模な積極財政が行えないというのは全く愚かと言わざる得ない。