愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

そもそもお金、貨幣の機能とは何か

お金、貨幣というものが本質的に何なのか、つまり貨幣の機能について考えてみたいと思います。日本最古のお金は富本銭か和同開珎かで説が別れています。出来たのが西暦で700年くらいですから、今から1,300年くらい前ですね。神話上、神武天皇が即位されたのが2,677年前とされていますから、お金が出来たのはその半分くらい前になります。

それより前は、自給自足か、せいぜい物々交換の経済だったわけです。自給自足は、その名の通り、自分で消費する衣食住に関するすべてのものを自分で生産するわけです。自分で全ての生産に関する事をやらなければなりませんから、何か一つの事に打ち込むことが出来ないので、非常に不効率な経済です。でも、財やサービスの種類が少ない経済においてはこれで何とかなるわけです。

ですから自給自足より物々交換の方が効率的なわけです。例えば、米を作るのが上手い人はそれを専門にやり、魚を捕るのが上手い人はそれを専門にやり、服を作るのが上手い人はそれを専門にやり、家を作るのが上手い人は家を作るのを専門でやった方が効率的なわけです。それでお互いに交換した方が効率的なわけです。

しかし物々交換では問題が生じます。例えば、魚を捕るのが上手い人が家を欲しかったとします。そして服を作るのが上手い人が米を欲しかったとします。この場合にお互いの欲望を叶えることが出来なくなってしまいます。

これを考えるとお金の機能というものは分かってくると思います。魚を捕るのが上手くて家を欲しい人と、服を作るのが上手くて米を欲しい人のお互いの欲望を叶えるには、一定の価値の決まった交換手段、媒介物を必要となってくるわけです。これがお金です。お金の交換手段、価値尺度という機能です。

では財やサービスの生産力が発展した現代において、もしこのお金が不足した場合にはどうなるでしょう。1,930年代にデフレ、大恐慌よってお金が不足するという現象が起こりました。

アメリカの都市部では基本的な食事にもありつけなくて飢えている人がいる一方で、農村部ではジャガイモやトマトなどの農作物が捨てられるという現象が起こったのです。デフレが起こり、交換手段であるお金が不足すると、このような現象が起こるのです。

我々は、このような歴史を繰り返してはならないのです。ですから正しい政策を政府が行うように促していかなければならないのです。