愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

柴山昌彦議員と財政拡大について議論した

私が柴山昌彦議員のFacebookのページに前回ブログに掲載した事を書き込んでおいたら、回答してくれました。
http://keizaikakumei.hatenablog.com/entry/2017/08/20/091119

(柴山議員)ではなんで破綻国が混乱を極めているのでしょうか。いくらでも財政出動すればよいのに。

(私)先生は基本的な経済の認識が間違っていると思います。例えばギリシャが破綻したのは、ギリシャ通貨発行権を持っておらず、EUに取られているからです。

(私)夕張市が破綻したのは総務省が支援を打ち切って、財政再建団体に認定したからです。

(私)多分、柴山先生は財務省の官僚や東大経済学部教授のいう事を信じてしまっているのだと思います。残念ながら、この人達は嘘つきなのです。信じて良いのは、スティグリッツとかバーナンキFRB総裁などの学者です。

(柴山議員)イタリアにアルゼンチンに例はいくらでもありますが…

(私)柴山先生は根本的に現在の日本経済についての認識を誤っています。イタリアやアルゼンチンについて高インフレになった事を言っているのだと思いますが、現在の日本は極度のデフレで困っているのです。処方箋は全く逆なんですよ。現在、日銀は長期金利0%を目標として国債を買うという政策をやっています。これは正しく政策なのですが、これほどの金融緩和をやっても全くインフレ率が上がらないという状況なんですよ。この状態ではもっともっと政府が財政赤字を増やして、需要拡大を行わなければならないのですよ。

(私)それから柴山先生は多分、信用創造の原理も分かっていらっしゃらない様です。社会全体のお金(マネーストック)を増やすためには、誰かが借金を増やさなければならないのですよ。民間部門がなかなか借金を増やせない場合には、政府が借金を増やしてお金を増やして、景気をよくしなければならないのですよ。

(柴山議員)スティグリッツ氏もドーマー条件は否定されていないはずです。今日本がデフレなのは低い名目成長率を超低金利が下回る状況が続いているからで、このバランスがひとたび崩れれば国債の暴落と信用毀損は免れられません。
繰り返しますが、もし仰るとおり政府が借金さえすれば全てが解決するのであればどこの国も競ってそうするはずであり、それをしないのは結局債務残高対GDP比を発散させることだけは不味いし、財政出動はそれだけの成長率を確保するものでなければ(B/Cを確保しなければ)ならないという理解が共通しているからです。打ち出の小槌や安愚楽牧場みたいな甘い話は世の中には無いのです。

(私)国債はもはや残高の40%以上日銀が保有しており、長期金利0%維持で買う事を宣言しています。日銀は発券銀行ですから、国債の暴落なんて起こしたくても起こせない状況ですね。

(私)やはり根本的に違うのですよね、国家や中央銀行は企業や家計などの民間部門とは違って、通貨発行権を持っているわけですから、打ち出の小槌を持っているのと同じです。ただし通貨発行権は使いすぎると円安とインフレが起こるわけですから、そこだけ注意していれば良いのです。

https://www.facebook.com/masahiko.shibayama/posts/1432796156769090?comment_id=1433517706696935&reply_comment_id=1433808720001167¬if_t=feed_comment¬if_id=1503301733912143

------------------------------------
(議論してみての私の感想)
やはり柴山昌彦議員(自民党副幹事長兼総裁特別補佐)も残念ながら財務省に洗脳されており、貨幣の本質というものを理解していない様です。柴山議員を侮辱したいわけではなく、他の国会議員もだいたい同じ様な考え方です。

国債とは日銀に購入させた場合には、もはや債務ではなくなります。実質的に政府紙幣を発行したのと同じなのです。では、無制限に日銀に国債保有をさせて良いかというとそうではありません。日本国の生産力がカギとなります。日本は膨大な生産力の余剰を持っています。つまり日銀に国債保有をさせて需要拡大を行おうとも、それに対応できる供給力(生産力)が対応できる限り、インフレは起こらないのです。

また日本は膨大な対外純資産も持っています。仮に大幅に総需要が拡大した場合でも、海外から財やサービスをいくらでも購入できるのです。だからなおさらインフレなど起こらないのです。

柴山議員は財政支出を拡大したら、財政が破綻すると怖れている様です。まるで子供がお化けを怖がる様なものです。

日本が世界で一番デフレで困っているのです。ですから日本こそが世界の手本となって大規模な財政出動を行わなければならないのです。