愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

ゴールドラッシュは不換紙幣を発行するだけでおこすことが出来る

ゴールドラッシュ(gold rush)とは、新しく金が発見された地へ、金脈を探し当てて一攫千金を狙う採掘者が殺到することである。特に、1848年ごろにアメリカ合衆国のカリフォルニアで起きたゴールドラッシュのことを指す。

一連のゴールドラッシュは世界のマネーサプライを急増させた。フランス銀行の発券高は1850年の4億5千万フランから1870年に15億5千万フランとなった。プロイセン銀行の方は1850年に1837万ターラーだったのが1870年には1億6326ターラーに達した。金準備の増加は中央銀行の再割引も促進した。イングランド銀行の場合、1847年10月の830万ポンドが1852年の第3・4半期平均で2180万ポンドに増えた。フランス銀行の場合は増加率が5倍近く、1847年の1億2260万フランから1852年の5億8480万フランにまで膨れた。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ゴールドラッシュ
(私の意見)

ゴールドラッシュになると景気が良くなると言います。金本位制の時代においては、通貨供給量が金の量によって決まってしまいます。ですから、金の産出量が増えれば通貨供給量が増えて、景気が良くなります。

でも考えてみればこれば馬鹿げた仕組みであると気がつきます。政府が不換紙幣を発行して通貨供給量を増やしてしまえばいいだけなのです。日本では、300年以上前に萩原重秀という勘定吟味役(現在の財務大臣)がこの事に気がついて、元禄小判を発行しました。それまで流通していた慶長小判に対して、金の含有量を3分の2にして、小判の量を増やしました。つまり通貨供給量を1.5倍にして、通貨供給量の増加に伴う差益を幕府の財源にして遣いまくったのです。

そうしたら、好景気がやってきました。元禄時代という言葉が、好景気の代名詞になるくらいの好景気になりました。

通貨供給量というのは、国家全体の供給力に従って決めて行かなければなりません。(私はさらに通貨供給量はどんどん増やしていった方が、景気が良くなって、民間企業も設備投資を増やして供給力を増やすものと考えています。)金本位制が馬鹿げた仕組みである事は、現在の常識的な経済知識を持っている人間であれば誰でも認めるところです。

萩原重秀という人物は、私は日本の歴史上の最上級の偉人であると思っています。江戸時代の日本の庶民は世界でもっとも豊かだったと言われています。これは萩原重秀の様に江戸時代の役人が経済の本質を理解して、それを政策として実行していたからだと思っています。

ところが現在この人物を評価する人がほとんどいないのです。経済の仕組みを理解している人がいないからだと思います。

江戸時代においてはこの様に貨幣改鋳で通貨供給量を増やす事で、明治初期は太政官札という不換紙幣を発行する事で経済を成長させました。

しかしその後、松方正義という馬鹿な男が西洋の野蛮な中央銀行という制度を導入してしまい、自由に通貨を発行する事が出来ない仕組みにしてしまいました。この松方正義という馬鹿な男は財務省や日銀の経済史では偉人とされています。この誤った歴史観が経済停滞の原因だと思います。