愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

貨幣について

蟻や蜂の世界で働き蟻や働き蜂は何の報酬も受け取らずに労働をする。本能がそのように設定されているからだ。しかし、人間が労働する場合には対価としての貨幣というものが必要となる。貨幣が発明される前は物々交換であった。やはり人間の欲望が複雑で種類が多様になればなるほど貨幣は多く必要とされる。
貨幣は人類を発展させてくれて偉大な発明品である。この貨幣が人間社会が必要とする量より少ない状態をデフレといい、多過ぎる状態をインフレという。私はインフレよりもデフレとのほうがはるかにデメリットが大きいと考えている。
物々交換の社会では人々の欲望の需要と供給を一致させることが困難であるため、人間の単純な欲望しか満足させることが出来ない。例えば、野菜を作る人と魚を取る人が交換して双方が満足する事はかろうじて出来る。しかし、野菜や魚は腐敗もするし交換は時間的な一致をしなければならない。さらに、メイドの服を着た女性にオムライスを食べさせてもらうサービスを物々交換で満足させることは極めて困難であろう。
もしロボットやコンピューターが全ての財やサービスを生産する社会が実現できたら、共産主義者が理想とする社会は実現できるかもしれない。ロボットやコンピューターなら貨幣を与えなくとも人間の欲望に答えてくれるからだ。
貨幣というのは人類の偉大な発明品である。日本では和同開珎が使われたのが始めてと言われている。しかし、貨幣はこれだけの歴史があるのに全ての人々が満足するまで普及しない不思議なものである。