愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生や小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

失業率は低く、有効求人倍率は高いのに賃金が上がらない状態

厚生労働省が28日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント上昇の1.38倍となり、3カ月ぶりに改善した。1991年8月以来、25年1カ月ぶりの高水準。
 また、総務省が28日発表した労働力調査(同)によると、9月の完全失業率は前月比0.1ポイント低下の3.0%。勤め先の都合による離職が減り、2カ月ぶりに改善した。厚労省は雇用情勢について「着実に改善が進んでいる」との判断を維持した。

http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_jobless-rate

有効求人倍率は1991年以来の低水準ですからバブル期以来の低水準です。また、失業率に関しても3.0%ですから、おおむね1995年くらいの水準である。これだけ見ると悪くない水準である。しかし、賃金がほどんど上がらない。賃金も当然に需要と供給で決定するのだから、本当に労働力不足だというのならば需要と供給の関係から考えてバブル経済や高度経済成長期ように毎年のように大幅に賃金が上昇していなければおかしいのです。しかし、ほとんど上がっていないというのが実情である。(全く上がっていないわけではないが)
しかも低賃金で不安定な派遣社員やパートタイム等の非正規雇用の割合が増え続けているである。また正規雇用については基本的に年功序列型賃金体系が続いているので、50代が賃金が高く、20代は賃金が安い。現在の50代の賃金の高い社員が退職して、その補充に若い20代を雇ったとしても、企業の人件費負担は安く済むため、労働者に対する雇用者報酬は決して増えていないと思われる。つまり、50代の年収900万円の退職する社員の補充に若い20代や非正規雇用の年収300万の社員を3人雇った場合には失業率の低下や有効求人倍率の上昇はもたらすが、労働者の生活水準の改善には繋がっておらず、むしろ悪化しているとさえ考えられるのである。
このような状態で多くの経済学者や経済評論家は日本は人手不足であるとの見解でいる。上念司さん、三橋貴明さん、渡邉哲也さんといった保守派とされる経済評論家まで人手不足という見解でいるから困ったものである。