愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

年金問題の本質

辻元清美が最近、GPIFが年金積立金で30兆円の損失を出しているというデマを流している。
http://blogos.com/article/195088/
年金は運用してしているのだから、儲かる事もあれば損する事もある。全体として見れば、儲かっているのであるからその点は問題ない。
多分、民進党は次はこういうデマを流して年金に対する国民の不安を煽る事で支持の拡大に繋げたいのだろう。

http://www.gpif.go.jp/gpif/faq/faq_05.html
平成27年度の運用実績は、収益率は-3.81%、収益額は-5兆3,098億円となりました。また、市場運用を開始した平成13年度から27年度までの累積収益額は、45兆4,239億円となりました。

私は何度も言っている通り、ヘリマネ論者であるから、仮に損失が出ているのであれば、日銀に無利子永久国債でも保有させて、財源を調達すればいいだけである。

しかし、年金問題の本質はこれではない。年金の積立金が過剰だという事である。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-03/-191
GPIFと国家公務員共済組合連合会(KKR)、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団の3共済が7月29日に一斉に開示した2015年度の運用状況によると、3月末の運用資産はGPIFが140.6兆円、3共済は資産構成の目標値を事実上共有する部分が合計50.5兆円だった。

GPIFと3共済合わせると年金積立金は191兆円もあるのである。これは国民に強制的に貯金をさせているのと同じ事なのである。当然、これらのお金は財やサービスの購入には遣われないのであるから、デフレ圧力になるのである。

ちなみに年金の過剰な積立金が日本のデフレ経済の一因となっている原因であると指摘した経済学者や経済評論家は私の知る限り1人もいない。経済コラムマガジンというブログを書いている荒井彰さんのみである。
http://adpweb.com/eco/eco326.html

当然、デフレなのだから、過剰な年金の積立金を取り崩し、現役世代から徴収する年金保険料を減らし、高齢者への年金の給付額を増やすべきなのである。ところが年金の積立金を取り崩そうという議論は全く起こらないし、逆に厚生労働省はさらに現役世代から徴収する年金保険料を上げ、高齢者への年金の給付金を減らそうという方向の政策ばかりやろうとしているのである。また何度も言うように私はヘリマネ論者であるから、そういうやり方の財源調達のやり方も行われるべきである。

過剰な年金の積立金やヘリマネという財源を遣えば、現役世代からの年金の保険料は引き下げる事は出来るし、高齢者への年金の給付額は引き上げる事が出来る。そして、将来への年金の不安など全くあり得ないのである。このような方向への議論が行われないというのは全く愚かというしかないのである。