愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

日銀のが債務超過になったらどうなる?2(不換紙幣の裏付けとは何か)

最近は日銀の財務内容というものを異常に問題にする人がいて、日銀が債務超過になったら円が紙くずになると言っている人がいる。
私は円の価値と日銀の財務諸表というものには関係の無いものと考えている。
ではそもそも円の価値の裏付け、つまり不換紙幣(不換とはもちろん金や銀などの価値のあるものに変えられないという意味。念のため言っておきますが日本銀行券も不換紙幣)の価値の裏付けとはなんなのでしょうか。ちなみに兌換紙幣とは、それを中央銀行に持っていけば一定量の金や銀と交換してくれるのですから、金や銀が裏付けになっている事は分かります。
日本円の例えば一万円札はそれを日本政府が一万円の価値があると保証しているだけで、一万円の価値があります。不思議ですね。日本政府に不信を持っている国民だってたくさんいるのに、一万円札は一万円の価値があるとして流通しているのです。
スバリ円の価値の根拠とは日本政府が日本を支配しているという事なのです。解りづらいと思いますので、西郷札と言うもので説明します。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/西郷札
西南戦争の直前から戦争までの時期に薩摩一体は独立国家のようになっていました。西郷隆盛が支配していたわけです。そして明治政府と西郷隆盛との戦争になるわけですが、西郷軍は戦費調達のために薩摩一体で西郷札という政府紙幣というか軍票というものを発行して戦争のために必要な物資を調達するわけです。
西郷隆盛が薩摩を支配している時はその西郷札と言うものは、紙幣として立派に流通するわけです。しかし西郷軍が負けて、薩摩での支配を失うと西郷札は紙くずになるわけです。(明治政府が西郷札を保証すれば別ですが)
分かったでしょうか。不換紙幣はその地域を支配しているというだけで、その地域において価値をもって流通するわけです。
支配力の究極的な根源は軍事力ですから、究極的には自衛隊日米安保体制が円の価値を保証しているわけです。