愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

日銀が債務超過になったらどうなる?1

つい数年前までは「日銀が国債を購入したら、国債が暴落する。」という虚言がいわれていた。しかしその後黒田総裁が大量に国債を購入した。日銀の資金循環統計によれば2016年6月末の時点で、日本の国債等の残高は1105兆円だか、そのうち日銀は既に398兆円(36%)を保有している。そして国債は暴落するどころか、マイナス金利になるほど暴騰している。
さすがに「日銀が国債を購入したら、国債が暴落する。」という虚言は誰の目から見ても全く説得力を失ってしまった。そこで最近では、「日銀が国債を大量に買い取って、日銀が債務超過に陥ったら、円の信任が失われる。」という虚言を言う奴が出て来た。
私は円安が国益になると考えているので、仮に円の信任がある程度失われて円安になる事は国益に叶うと思っている。そもそも世界の各国が通貨安競争というのをやっている時代である。仮に円が暴落して1ドルが300円くらいになったら、競争力が極めて弱いとされる日本の農業や林業でさえ、競争力を回復する。競争力のあるトヨタ自動車のような会社なら世界の自動車市場を席捲してしまうだろう。またそこまで円安になったら、原油の輸入価格が上昇するので、日本のメタンハイドレートの開発が進む事も期待される。
だが残念ながら、そんなに簡単には円安にならないのである。円は滅茶苦茶強い通貨なのである。黒田日銀の金融緩和で1ドルが120円台まで円安が進んだが、原油価格が下がって、貿易黒字が大きくなったら、たちまち円高になり、今は1ドルが104円台(10月25日現在)である。