異常な思考をする日本のエリート達
私は、財務省、経済産業省、日銀、金融庁などの経済官庁の最高幹部と何回か話をした事がある。彼らは東大をトップクラスの成績で卒業し、ハーバードとか欧米の一流大学院に留学した超エリートである。
しかし彼らは考え方が異常である。
私は、ある金融庁のナンバー3くらいの幹部にもっと銀行に信用創造させてお金を増やし、景気をよくするべきだと言った事がある。すると彼は怪訝な顔をして、私を嘲笑うかのように、「君は、ずいぶんおかしな事を考える人ですね。」と言った。私はこれ以上話をしても無駄だと思いそこで話を止めてしまった。
私の知り合いのいわゆるリフレ派の経済学者が経済産業省の最高幹部に「日本はデフレギャップが30%以上あって大変なのです。」と訴えた事がある。デフレギャップとは言うまでも無く、日本経済の総需要に対する供給能力の超過した部分である。すると、その最高幹部は「そうなんですよ。だから30%の企業を潰さなければならないのですよ。」と言い放った。その経済学者はもちろん総需要の拡大を言いたかったのである。その経済学者はやはりそれ以上話をしても無駄だと思い帰ってしまった。
こういうおかしな考えをする人達は少数派なのではなく、こういう経済官庁の最高幹部の主流派なのである。こういう人達が日本の経済政策をやってきたのである。これではバブル崩壊以降20年以上も日本の景気が良くならないのは当然である。