愛国者のための経済ブログ

丹羽春喜先生小野盛司先生に学びました。経済を中心に論じて行きたいと思います。ヘリマネを財源ととするベーシックインカムによるデフレ脱却を目指しています。

東京都都議会議員選挙の結果分析

東京都都議会議員選挙は御承知の通り、小池都民ファーストが圧勝しました。
自民党は歴史的な大敗をしました。

この選挙結果については、色々な見方があると思いますが、私なりの見方を述べたいと思います。

まず小池百合子という人物は政局を読む能力が天才的と言えます。

小池氏はいわゆる劇場型政治という手法を使いました。この手法は小泉純一郎橋下徹も使った手法です。

単純明快なキャッチフレーズを打ち出し、マスメディアを通じて広く大衆に支持を訴える、ポピュリズム的政治手法です。敵対勢力を悪役に見立て、自分は庶民の味方として戦いを挑むといった構図を作り上げ、国民の関心を引きつけるというものです。

小泉元総理は特定郵便局長会を敵に回して郵政選挙をおこない大勝利しました。しかし今は特定郵便局長会は自民党の集票団体に戻っています。かつて郵政選挙特定郵便局長会を敵に回して選挙した事などほとんどの国民は忘れ去っています。

小池氏は内田茂という都議会ドンをはじめとする都議会自民党を悪役にしてメディアを利用して支持を得ました。数年後にはこの事もやはり忘れ去られている事でしょう。

ただ小池氏は単に劇場型政治をやって浮動票を得ただけではありません。組織票も完璧に固めました。

創価学会公明党自民党と同盟関係にあり、自民党を支援しています。しかし今回の都議選においては、都議会自民党から切り離し、創価学会公明党の組織票を都民ファーストに回す事に成功しました。創価学会公明党が候補者を立てていない、一人区・二人区では創価学会の組織票が都民ファーストに上積みされました。

さらに、本来は民進党の支持基盤である連合票の多くを取り込む事にも成功しました。
http://www.rengo-tokyo.gr.jp/html/togikai2017/suisen170622.pdf

劇場型政治によって浮動票を取り込むだけでなく、創価学会や連合といった組織票まで取り込んだ訳です。これだけ完璧にやれば負けるはずがないのです。

結果は当然、小池都民ファーストが史上かつてないくらいの圧勝に終わりました。ほとんどが新人議員の都民ファーストがここまで完璧に勝つというのは、小池という人物のすごさを感じさせます。

 

賃金が上がらない現状において

「人手不足でも賃金伸びず」が世界的な症候群に

 失業率が低下しているが賃金の上昇が遅く、物価の上昇ペースも緩やか、という現象が日本だけでなく世界的に起きている。

 欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏の景気回復に自信を深めているが、賃金と物価が相互に影響を及ぼして上昇していく動きは、以前よりも弱いと首をかしげている。このため、6月8日の記者会見でマリオ・ドラギECB総裁は、早期の金融政策正常化を市場が織り込まないようにけん制した。

 一方、英国のインフレ率はイングランド銀行(BOE)の目標値2%を上回っている。だが、これは欧州連合(EU)離脱に関連するポンド下落による輸入価格上昇の影響が大きい。6月20日にマーク・カーニーBOE総裁は、賃金の伸びが弱いため、当面は政策金利を上げずに様子を見ると述べた。

 また、米国の失業率は17年ぶりの低水準を示している。インフレの過熱を予防するため、米連邦準備制度理事会FRB)は6月15日に今年2回目となる利上げを決定。さらに、FRB資産の縮小に関する基本方針も公表した。

 年内にもう1回の利上げと、早ければ9月にも資産縮小を開始しそうなニュアンスを、ジャネット・イエレンFRB議長は記者会見で醸し出していた。しかし、利上げ決定当日の朝に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は相当弱かった。食品とエネルギーを除いたCPIの前年比は、1.7%に下落(1月時点は2.3%)。そこから家賃関連を除いたCPIは、わずか0.6%しか上がっていない。

 FRB幹部は、最近のインフレ率低下は、携帯電話料金や処方箋薬品の価格下落などの一時的要因によるもので、いずれ人手不足が賃金と物価を押し上げるという強気の見方を曲げない。しかし、米国の市場参加者の多くは「賃金や物価の状況を見極める方がいいのではないか」と心配している。

 景気拡大が続けば、基本的には人手不足が拡大して賃金は上昇するはずだ。ただし、近年のデジタルイノベーションの動きは、企業に省力化を促しつつ、賃金上昇を緩やかにしている可能性がある。米国の場合、4月時点の民間部門における平均時給の前年比伸び率は、3.2%だった。しかし、デパートなどの一般商店の伸び率は1.1%でしかない。米アマゾン・ドット・コムなどのインターネット通販に攻め込まれている小売業には賃上げの余裕がなく、人員削減も顕著だ。

 金融業界の雇用にもITの影響が及んできた。昨年、中国の国有4大銀行は社員数を1.8万人削減。スマートフォンによる資金決済の急速な普及で、営業店の仕事量が減少したことが主因とされる(中国紙「中国日報」)。日本の三菱UFJフィナンシャル・グループも、今後10年程度で社員の約7%に相当する1万人の削減を検討しているという(米通信社ブルームバーグ)。

 米シティバンクが昨年発表したレポートでも、銀行業界の正社員数は金融危機前のピーク時から2025年までに米国で40%、欧州で45%も減ると予測されている。

 現在は人手不足に悩みつつも、先行きはデジタルイノベーションの影響で人員カットが必要になるのではないかと警戒する日本企業は、少なからずあるだろう。非正規労働者や新卒採用者は別にして、既存の正社員(特にバブル期採用の中年世代)の顕著な賃金上昇は望みにくそうだ。人手不足の割に全体の賃上げペースは緩やかという現象はしばらく続きそうだ。

 (東短リサーチ代表取締役社長 加藤 出)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170630-00133075-diamond-bus_all

(私の意見)--------------------------

この記事によれば、要は雇用状況が良いのに賃金が上がらない理由はITや人工知能やロボットなどの技術革新が原因ではないかと言っているのです。私も大体同意見ですが、現在は実は本当の意味で人手不足ではない状況であると考えています。

以前にも言いましたが、本当に人手不足であれば高度経済成長の時のように毎年10%以上の賃金上昇が起こっていないとおかしいのです。本当の意味での人手不足ではないとかんがえます。

また、失業率は低く、有効求人倍率は高いですが、以前に比べて非正規雇用などが増加して雇用が流動化しています。つまりいつでも首が切れる労働者が増えた結果、労働者に比べて経営者の立場が強くなりました。労働組合も弱体化していますし、連合も経団連と談合して賃上げ運動を全くやりません。組合員は何のために組合費を払っているのでしょう。これもなかなか賃金が上がらなくなった原因の一つではないかと考えています。

さらに記事のように、IT・ロボット・人工知能が色々な職場に入ってきていますし、これからはもっと入ってくることは避けられません。労働力の代替はロボットや人工知能が可能となっているのです。なかなか賃金が上がるはずもありません。

やはり私は国民全員に定額給付金ベーシックインカムの様な仕事をしなくても生活が出来る金銭給付を行うべきであると考えます。国民が働かなくても生活できる保証があれば、労働者に対して強くなってしまった経営者の立場に、対抗できる様になると思います。

 

平気で嘘をつく日経新聞

「ボーナスは貯蓄」43% 消費者庁調査、物価上昇を警戒

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS20H0Q_W7A620C1EE8000/

2017/6/26 20:33日本経済新聞 電子版

 消費者庁は物価の動きと消費意欲の関連を調べるため、ボーナスの使い道を把握するモニター調査を始める。夏と冬の2回、47都道府県で2000人を対象にする。第1回となった6月調査では、ボーナスの使い道は「貯蓄」が43.3%で最多だった。今後の物価上昇を予想し貯蓄で備える消費者が多かったようだ。

 今夏のボーナスの使い道は「貯蓄」が首位で、「旅行」(22.8%)、「ローンの支払い」(20.2%)が続いた。…

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上記は日経新聞の報道である。これを読んで、私は消費者が物価上昇を予測して貯蓄が増やすなんていう事はあり得ないと思ったので、その消費者庁の調査のソースを読んでみた。すると全く別の事が書かれていた。
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「減らそうと思って いる」と回答した人にその理由を聞いたところ、調査を始めた2013年10月以降、「所 得が減ると思うから」と回答した人が常に 最も多くなっています。賃金に改善傾向が みられた2015年以降も継続して50%台で推 移しており、将来の所得に対する不安から、 消費者の支出に対する姿勢は慎重な状態が 継続していると考えられます。

http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/pdf/2017_whitepaper_0003.pdf

62ページ参照 3枚目

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(私の意見)

消費者庁が出したレポートには、消費者は「所得が減ると思うから」消費を減らそうと回答しているのが最も多いです。ところが日経新聞は消費者は「物価が上昇するから貯蓄する」と回答していると嘘の報道をしているのです。

これは、日経新聞インフレターゲット政策を阻止したいために、嘘の報道をしているのだと考えます。日経新聞はそこまでして日本をデフレのままにしておきたいのです。日経新聞は日本経済をデフレに追い込んで衰退させたいのです。全く悪質です。

地方自治体まで金を溜め込んでいる問題

バブル期並み21兆円 自治体、「貯金」巡り国と火花

地方自治体が積み上げた貯金にあたる基金を巡り、国と地方が対立している。2015年度末の地方全体の基金総額は21.1兆円とバブル期並みの水準で、10年前と比べて約8兆円増えた。財務省などは「余裕の表れ」と問題視し、地方は「懸命にためた結果」と反論する。将来への備えなど自治体により事情は様々で、総務省は全自治体に対し実態調査を始めた。

 財務省は5月、財政制度等審議会で地方の基金が膨らんでいると指摘し…
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18052260T20C17A6ML0000/

(私の意見)--------------------------
地方自治体が貯金をするのは一見、良い事のように思ってしまう人が多いと思います。しかしマクロ経済学的には、貯金は漏出を意味します。つまり購入されるはずの財やサービスが購入されなくなってしまうので、GDPを減少させる事になります。ましてや、デフレ経済下ですからデフレギャップを拡大させる事になります。

地方自治体は、このような基金は取り崩して、社会福祉や公共事業などに積極的に遣わなければなりません。さらには地方債も積極的に発行する事でもっともっと積極的にお金を遣わなければならないのです。

どうも日本は色々な組織が、このように不必要にお金をため込もうとする様です。公的年金の積立金も200兆円くらいありました。これもデフレ圧力になります。

お金を消費する事を奨励し、貯金する事を害悪だと思わなければならないのです。

相変わらず狂ったマスゴミについて

小林麻央という女性が癌で亡くなったというニュースを連日連夜に渡ってマスゴミが取り上げ続けている。

日本人で年間癌が発症する人は約100万人もいるし、癌で亡くなる人も約40万人もいる。
http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/short_pred.html

お気の毒だとは思いますが、1人の女性が癌で亡くなったニュースを連日連夜取り上げるなど公共の電波の誤った使い方である。マスゴミが狂っているという事は、多くの方が腐るほど論じているのでこれ以上論じないが、本当におかしな話である。

そんな事で公共の電波を消費するなら、「消費税は本当に必要なのか?」という事をマスゴミが提起してくれれば少しは存在価値があるのだが、そんな事を取り上げる新聞やテレビを見た事は私の確認する限り一つもない。

消費税の税収はたった17兆円しかない。現在、日銀は毎年80兆円ずつ国債を買い取る事を宣言している。つまり消費税を廃止してその財源を日銀の国債保有に求める事など簡単な話なのだ。むしろ債権市場から国債が枯渇している状況である。どんどん減税や歳出増をやって国債を発行してくれと債権市場が催促している状況である。

また消費税は国民生活にものすごく関係があり、関心も高いし、選挙結果をもっとも左右する論点と言ってもいい。

私は自民党は過去40年間に渡って消費税などの大型間接税の導入・増税の方向で政策をやってきたが、それは非常に誤った政策だったと考えている。

http://keizaikakumei.hatenablog.com/entry/2017/04/07/171639
「消費税増税教」というカルト宗教について

反自民マスゴミや野党は消費税を減税・廃止できるという方向で政策批判を行えばいい。財源など日銀の国債保有でいくらでも調達出来るのである。ところがこれを取り上げるマスゴミや野党議員を見た事はない。とても不思議な話である。反自民や反安倍のマスゴミがこれだけいるのにもかかわらずである。

消費税増税でデフレになって、将来に夢や希望を失えば自殺するのである。確かに経済統計を見ても、自殺率と失業率は極めて相関性が高いのである。本当に命が大事であれば、この問題を取り上げるべきであろう。

「腐るお金」の話

2ちゃんねるに、こんなコピペがあります。
11:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2010/06/06(日) 23:16:50

時は1932年、世界恐慌直後の、オーストリアはヴェルグルという、当時の人口4300人ほどの町でのお話。
それは、住民の失業率9%、町の負債総額一億三千万シリングという、悲惨な状態を立て直すために投入された奥の手だった。
種明かしをすれば、「毎月1%ずつ価値が減って行くお金」というものを発行したのだ。
このお金は、使わずに貯めておくと価値が減ってしまう。
だから皆、進んで次の品物やサービスの注文にお金を使う。
するとそこで、一稼ぎで喜ぶ人が生まれる。
受け取った人もまた、期限が来る前に早く次の人に渡してしまおうとするから、
同じお金が人から人へ、渡されるスピードが早くなる。
こうして早いスピードで実現される仕事の量が増えることになる。
その結果、ヴェルグルでは、わずか1年ほどの間に、住民の完全雇用達成、町の税収は八倍増で負債は解消。
多くの商売が栄えた上に、後世に残る立派な建築・土木工事が数多く実現し、「ヴェルグルの奇跡」と言われたのだった。

普通、お金は利息により増えていくもの。それにより、人々がお金を溜め込んでしまい、経済の停滞が起こると言われています。
そうはさせないと考え出されたのがこの「腐るお金」(別名:自由貨幣)です。

単純に言うと、デフレというのは、モノの価値が下がる、もしくはお金の価値が上がる状態です。
デフレ下では、今日買うより明日買う方が値段が安いわけで、得になります。
これが続くと、人々はお金をなるべく貯めておこうとする為、モノが売れなくなり、景気は悪化していきます。
一方、この腐るお金は、明日買うより今日買う方が得な為、みんなドンドン使うようになります。
結果、モノが売れるようになり、経済が活性化するというのが基本的な考え方です。
実際、コピペの通り見事な成果を上げたわけですが、不思議と現代でこの「腐るお金」を採用している国はありません。

実はこの自由貨幣は、僅か1年で取り止めとなってしまいます。その原因は、裁判での敗北でした。
中央銀行であるオーストリア国立銀行が、自社の紙券発行独占を侵害したとして、ヴェルグル町に対し訴訟を起こしたのです。
この訴訟で中央銀行側が勝利したことによりこの画期的な試みはあっけなく終わりを遂げました。
この自由貨幣が流通したのは、オーストリアのヴェルグルと、ドイツのシュヴァーネンキルヘンという二つの地方だけです。
シュヴァーネンキルヘンでも同様に、自由貨幣はドイツ帝国銀行により禁止されてしまいます。
ここまでして中央銀行が守りたい、「通貨発行権」とは、一体何なのでしょうか…。
http://fknews-2ch.net/archives/38119568.html
(私の意見)-----------------------------
貨幣とは、財やサービスを交換するための手段なのです。それが活発になればなるほど、我々は豊かになり経済が成長するという事なのです。お金の価値が単に保有していると減価するわけですから、一日でも早く遣ってしまおうとするモチベーションが働きます。
我々はインフレは悪だと教えられていますが、お金の価値が持っているだけでは減価してしまうのですから、経済取引が活発になります。日本は大東亜戦争の敗戦後に高いインフレになったと言いますが、生産設備がほとんど破壊されてしまった状況で、日本経済を一日でも早く復興させるためには貨幣の流通速度をあげて財やサービスの交換を早めるのが一番優れた政策だったのです。
ちなみに現在、この「腐るお金」という政策をやろうとすれば、電子マネーの時代ですから技術的には極めて簡単に出来ます。政府が国民全員にナナコとかパスモみたいな電子マネーを国民全員に配布して、一定額を振り込んでおき、上記の様な「毎月1%ずつ価値が減って行くお金」ならは月が変わる時に1%減額する様にしておけばいいのです。おそらくこの政策をやれば、デフレはあっという間に解消し、超好景気が来る事でしょう。
もうバブル崩壊以降、27年間も平均経済成長率1%のデフレ経済が続いています。大胆な発想の転換が必要なのですが、それが難しい様です。

未来予測は天才と呼ばれている人でも外すものである

今となっては考えにくい話ですが、スティーブ・ジョブズ氏は当初、Apple独自のスマートフォンをリリースすることに前向きではありませんでした。当時Appleの事業の中核であった、iPodの売れ行きが鈍ることを恐れていたのです。
オタク以外にはウケないと考えていたジョブズ

iPhone誕生にまつわる物語を明かしているのは、6月20日に発売予定のブライアン・マーチャント氏による「The One Device: The Secret History of the iPhone(たった1つのデバイスiPhoneの知られざる歴史)」という書籍です。

スマートフォン業界はiPhoneを中心に周っていると言っても過言ではないほど、爆発的な売れ行きをみせている同端末ですが、この書籍によると、スティーブ・ジョブズ氏は当初、Apple製のスマートフォンがここまで売れると思っていなかったようです。

「彼はスマートフォンが、我々が呼んでいたところの『ポケットプロテクターたち(=オタク)』以外に行き渡るとは考えていなかった」と語るのはAppleの元幹部です。またジョブズ氏は、iPodの売り上げを自社開発のスマートフォンが潰しかねないことについても恐れていたそうです。「iPodの父」として知られるトニー・ファデル氏も「当時の我々の考えはこうだった――iPodを侵食することはできない。なぜならiPodは売れているからだ」と述懐します。

さらに当時は、VerizonやAT&Tといったキャリアが絶対的な発言権を持っており、「携帯はこうでなくちゃならない」という彼らの意見に、メーカー側は粛々と従わざるを得ない状況でした。事実、「エンドユーザーにたどり着くことが難しいのが、スマートフォンの問題だ」と、2005年にスティーブ・ジョブズ氏も認めています。
Motorolaとの業務提携という苦肉の策

そこでAppleが考えだしたのが、Motorolaと業務提携することで、iTunesを搭載した携帯端末をMotorolaに販売させるというものでした。こうすることで、iPodへの脅威を削ぐことができる、と考えたのです。
http://iphone-mania.jp/wp-content/uploads/2017/06/rokr-e1.jpg

しかし最終的に、AppleMotorolaとの提携を止め、2007年に独自スマートフォンであるiPhoneをリリースします。確かにジョブズ氏の見立てどおり、iPhoneの売れ行きと反比例するように、iPodは衰退していきましたが、iPodの売り上げ減によって失った分以上を、iPhoneで取り返したことは言うまでもありません。
iPhoneで家庭が犠牲になった社員が多数

ブライアン・マーチャント氏の書籍については、先述したトニー・ファデル氏や、Appleの副社長を務めるフィリップ・シラー氏などから、記述が正確でないという指摘も受けていますが、Appleの舞台裏をうかがい知ることができるだけでもワクワクさせられますね。

なお、この他にも書籍では、社運を賭けたプロジェクトであるiPhoneの開発に心血を注ぐがあまり、家庭が犠牲となり、離婚する羽目になった社員が複数いたことなども明かされています。
http://iphone-mania.jp/news-172246/

(私の意見)-----------------------------
世の中の多くの人達はお金儲けに成功した人を天才だと思ってしまいます。しかし当初はスティーブン・ジョブズのようなスマホで大成功した人物でさえ、スマホがあれだけ売れるとは思っていなかったようです。

逆に新しい技術というのは、技術者が素晴らしいと思っていても消費者から全く受け入れられない場合というのも結構あります。自由経済というのは、結局やってみないと分からないものなのです。

私も色々と未来予測を偉そうにしていますが、新しい製品が出ても、消費者に全く受け入れられない場合もあれば、逆に大売れしてしまう場合もあります。

そして、スマホは我々の生活を全く違うものに変えてしまいました。電車の中で新聞や雑誌を読んでいる人はほとんど見かけなくなり、みんなスマホタブレットをいじくっています。政治や経済も全く違うものに変えてしまいました。ですから未来予測というのは本当に難しいものだということが分かります。

ただここで技術の進歩が止まる事はあり得ない事は事実だと思います。ですから、これからも様々な新商品が出続け、そしてそれが世の中をどの様に変えるかは予測が難しいものです。